香港での住宅差し押さえ件数が3か月連続で急増しており2008年の世界金融危機時の記録を上回ったこと、フィリピンの東で発生した台風11号は今週火曜日に香港の800キロメートル圏内に接近し木曜日には400キロメートル圏内に接近する可能性があることをお伝えします。
■香港での住宅差し押さえ件数が急増中
香港の大手不動産企業である中原地産(センタライン・プロパティーズ)は、2024年8月の香港内の住宅差し押さえ件数を344件、3か月連続で急増したと最新データで発表しました。これは2008年の世界金融危機時の記録を上回り、総額35億香港ドルを超え、約17年ぶりの高水準となります。住宅ローン金利の引き上げによりローン返済額が増え、支払えなくなったことが大半の理由となっています。
中原地産のアジア太平洋地域代表のルイス・チャン氏は「香港政府が2024年2月末に不動産抑制策を撤廃した後、香港の不動産市場は価格と取引量の両方で一時上昇し、差し押さえ件数は2月の316件という高水準から3月には262件に減少した。しかし、不動産抑制策撤廃の効果は徐々に薄れていき香港内の不動産市場はすぐに元の状態に戻り、差し押さえ件数は3か月連続で増加している。金利引き下げがまだ行われておらず、全体的な経済回復が遅いため、差し押さえ件数が再び増加している。10月の施政方針演説で、不動産市場を安定させ落ち込みを防ぐための措置が導入されるだろう」とコメントしています。
■台風11号、今週香港に接近の可能性
9月1日(日)の夜にフィリピンの東で発生した台風11号(ヤギ)は、現在フィリピンの東を北西に進んでいます。香港天文台の予想では、9月3日(火)に香港の800キロメートル圏内に接近し、9月5日(木)には400キロメートル圏内に接近する可能性があります。天気は今週後半から不安定となり、強風やスコール、うねりが予想されています。
また、香港では台風シーズン後半に入りましたが、最新の予測では年内に3~5個の台風が香港の500キロメートル圏内に接近する可能性があるようです。