全国で急ピッチで進められているワクチンの接種ですが、自治体からは「国からワクチンが届かない」と戸惑いの声が上がっています。
■明石市長 西村大臣に“直談判”も・・・
兵庫県明石市・泉房穂市長:「国からワクチンが来ないことには、いくら会場設営して医療関係者がスタンバイしていても、ワクチンが来ない以上打てませんので。きのうおとといに連絡があってしかるべき、それ以降のスケジュールも国から示されることなく」
先月30日、怒りをあらわにしたのは、兵庫県明石市の泉房穂市長です。
国から届くはずのファイザー製ワクチンが、希望した量より、大きく下回っているというのです。
先月25日には、東京で西村康稔大臣に直談判したといいますが・・・。
兵庫県明石市・泉房穂市長:「月曜日の夜に直接私の携帯電話が鳴り、私は25箱来るなと思って電話に出たら『明石市長提案がある』と。『なんですか?』と言ったら『県にお願いするか、自分自身で他の市と掛け合ってくれ』と言われまして」
■京都市「ペースダウンせざるを得ない」
京都市では、64歳以下の接種スケジュールの見通しが立たない状況に陥っています。
京都市保健福祉局・吉田就一担当部長:「接種スピードに、国からのワクチン供給が追い付いていないという状況。今後のワクチン供給計画を早期に明らかにして頂ければ」
国から示された7月分のファイザー製ワクチン供給量は、市が要求している量の半分ほどだといいます。
高齢者への接種など、ここまで順調に進めてきただけに、担当者は・・・。
京都市保健福祉局・吉田就一担当部長:「7月のワクチン供給の数が少なくなるというのは非常に残念な状況で、我々としては少し接種のペースをペースダウンせざるを得ないと考えております」
■旭川市「供給量や日程を早く教えて頂きたい」
北海道旭川市の保健所でも・・・。
旭川市保健所・長谷川伸一さん:「ここにあるように、 ファイザー製ワクチンの数字が国から示されてくるが、本来はきのう(先月29日)ぐらいに数字が報告されてくるが、まだ0ということは確定していない、調整中ということになる」
突然の「調整」の知らせに、見通しも立ちません。
旭川市保健所・長谷川伸一さん:「集団接種会場を増やすか減らすか、医療機関にどの程度お願いしていくかが大きく変わるので、供給量や日程を早く教えて頂きたい」
■田村大臣「在庫がたまっている可能性」
そもそも、ファイザー製のワクチンは7月以降、日本へ入ってくる量が約6割になるということが、当初から決まっていました。
そんななか、各地から「ワクチンが足りない」という声が噴出。この問題について、田村憲久厚生労働大臣は・・・。
田村憲久厚労大臣:「足らないということは本来ないはずであります。そういう声があるのは、多分自治体で医療機関に在庫がたまっている可能性がありますので、それをしっかり調整をしていくことが必要」
そのうえで、今後、調査を進める考えを示しました。
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