富山県で起きたイタイイタイ病の被害者が加害企業を訴えた裁判で勝訴して30日で50年。関係者らが会見を開き、風化防止を図るため写真集やDVDなどを制作することなどを明らかにしました。

 イタイイタイ病は富山県の神通川流域で発生した日本で初めての公害病で、患者が「イタイイタイ」と苦しんだことから名付けられました。

 原因は岐阜県の神岡鉱山から流れ出したカドミウムで、生活用水として神通川の水を使用していた住民が被害者となりました。

 50年前の6月30日、患者らが鉱山を運営する三井金属鉱業を相手取った裁判で一審の富山地裁は原告の患者らの全面勝訴を言い渡しました。

 イタイイタイ病対策協議会・高木勲寛会長:「この判決は加害企業の責任を断罪し、患者と遺族の主張を全面的に認めたものであり、長年、イタイイタイ病で苦しんできた被害住民を救済するものであったことに加え、いわゆる四大公害訴訟の最初の判決でもあります」

 平成に入ってからこれまでに51人がイタイイタイ病と認定されていて、対策協議会としては被害は続いているとしています。

 そのうえで、今後は深刻な被害をもたらした公害を忘れないよう写真集やDVDを制作するなどの取り組みを進めていくということです。
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