人種差別に抗議するデモが世界に広がっている。
ロンドン中心部は、ハイド・パークには人種を問わず、多くの若者たちが集まり、抗議の声を上げていた。
集まったデモ参加者たちは街を練り歩き、声を上げ続けた。
デモ参加者は、「イギリスやアメリカだけの問題ではない。世界全体の抱える問題だ」、「権力を持つ人が問題を認識し、真剣に受け止め、正しい行動を取るべき」などと話した。
人種差別への抗議は国境を越え、世界に広がっている。
きっかけは5月25日、アメリカ中西部ミネソタ州で、黒人男性が白人警察官に首を押さえ付けられ、死亡した事件だった。
ニューヨーク市内では夜間外出禁止令が出されたが、店を狙った略奪行為が続発。
1日から3日未明にかけて、およそ900人もが逮捕された。
アメリカ・ニューヨークのカメラ店は完全に破壊され、中を見てみると、棚という棚、全ての商品が持ち去られていた。
ガラスの破片が店内に飛び散り、ショーケースの中身は空っぽ。
デモに乗じた略奪行為が連日発生。
被害が広がっている。
一方、州兵が投入されている首都・ワシントン。
一斉に声を上げる多くのデモ隊。
見つめる先にあるのは、ホワイトハウスを囲うように設置された高さ2メートルのフェンス。
アメリカ国防総省はデモ激化を受け、陸軍の歩兵大隊など複数の部隊およそ1,600人を、首都ワシントンへの派遣に備え、近郊に移動させたと発表していた。
一夜明けた3日。
ホワイトハウスに通じる道は、100人ほどの治安部隊によって封鎖されていた。
大通りをずらりと埋め尽くす治安部隊。
手には、ライフル銃のようなものや催涙スプレーを持ち、かなりの重装備での警備。
日に日に緊張が高まるアメリカ。
カナダのトルドー首相は、トランプ大統領のデモ隊への対応について、記者から「きのうは記念撮影に向かうため、デモ隊に催涙ガスを使用する場面もありました。このことについて、どう思いますか?」と質問されると、そのまま20秒余りにわたって沈黙。
その後、「今は人々をまとめ、耳を傾け、どんな不公正が続いているのかを知る時だ」と発言した。
世界に広がる抗議の声。
収束への道筋は見えていない。
(2020/06/04)
FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/
チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/subscription_center?add_user=FNNnewsCH
#人種差別