世界で広がる規制緩和の波。
美容大国のタイでは、感染対策を工夫しながら、施術を再開している。
タイでは、最近判明した感染者のほとんどが、外国からの帰国者。
国内の感染者は、6月1日はたった1人。
こうしたことから、1日から規制のレベルが1段下がった。
体が接触するなど、リスクが高いとして禁止されていた古式マッサージ店も、新しい生活様式を徹底。
およそ2カ月半ぶりの営業再開となる。
足のマッサージでは、スタッフ全員が、フェイスシールドを着用。
そして、客同士の距離が1.5メートル離れるよう、いすが配置されている。
朝から予約の電話が多く入っていたが、スタッフは全員フェイスシールド。
客は、入店時に名前と連絡先を書く必要があり、体のマッサージも、必ず1人1部屋という念の入れよう。
マッサージ店従業員「2カ月と1週間、店は休みだった。一度実家に戻り、またバンコクで仕事を探した」
美容大国としても知られるタイ。
美容クリニックでは、これまでも脱毛などは解禁されていたが、1日からは、顔のしわやたるみを取る施術も解禁された。
感染防止のため、客は鼻と口が隠れる、小さなマスクを着用。
クリニックで独自にデザインしたものだという。
美容施術の医師「お客さんが興味を持ってくれて、予約は400%増えた」
感染への不安が徐々に減っているタイでは、さまざまな工夫をしながら、新しい日常が始まっていた。
一方、今も感染が拡大しながら、規制緩和に、かじを切る国も。
フィリピンの首都マニラでは、感染拡大を防ぐため、道路が大渋滞するのを承知のうえで、公共交通機関を停止し、移動制限措置をとっていた。
にもかかわらず、これまで1万8,000人余りが感染。
ところが、マニラや周辺の州などでは、1日から、政府が移動制限を緩和し始めた。
同じく、感染者が累計で19万人を超えたインドでも、これまで移動を制限してきたが、段階的に規制を緩和。
空港では、手荷物の消毒などをしつつ、国内線の運航が再開されている。
そして、急速に感染が拡大したロシアでも、1日から早朝の運動が解禁されたとあって、多くのランナーが走っている。
いまだ、感染者が1日に8,000人以上増え続けているモスクワ。
これまで、外出は食料品の買い出しなど一部に限られていたが、人の出歩きが少ない午前5時から午前9時までの間は、無制限で運動が可能になった。
1日はあいにくの雨もようだったが、川沿いの公園にはランナーが集まり、互いに少し離れてのジョギング。
当局が1.5メートル離れて走るように促しているため。
ランナー「走るのは2カ月ぶり。2〜3kmは走りたい。やっとジョギングできてうれしい」
感染が続く中で、制限を解除し始めた国々。
抑え込みには我慢が必要だが、国民は限界に近づいているのかもしれない。
(2020/06/02)
#新型コロナウイルス #インド #ロシア
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