30日から2日間予定されていた「日比谷音楽祭2020」。中止になってしまいましたが、仕事を失った裏方スタッフへの支援が広がっています。
日比谷音楽祭は誰もが参加できる無料のイベントで、去年は2日間で延べ10万人が日比谷公園に集まりました。しかし、緊急事態宣言を受けて中止になりました。約300人のスタッフの仕事の場が失われました。
舞台監督・山口尚志さん(48):「日比谷音楽祭以外もやっていたんですけども、それも全部中止になり、今、正直仕事がない状況ですね」
去年に続き、舞台監督を務める予定だった山口さん。約30年、音楽祭などを支える仕事を続けてきましたが、こんなことは初めてでした。
舞台監督・山口尚志さん:「7月いっぱいぐらいまでがスケジュールが白紙になっている状態。基本的に2カ月後の支払いになるので、1月、2月に働いた分は3月、4月に入ってくる。それを過ぎた5月、今月からは確実にゼロになる。倉庫に荷物を置いたりとかするので、倉庫代とかもちろん家賃、あと生活費もありますので、その辺はかかってきちゃいますね」
現在は貯金を取り崩して生活しています。このイベントの実行委員長を務める音楽プロデューサーの亀田誠治さんはエンターテインメントの危機だと訴えます。
音楽プロデューサー・亀田誠治さん:「彼らスタッフのプロフェッショナルの支えがないとステージは成立しない。彼らあってこそのエンターテインメント。仕事がなくなってもう無理だ、だめだって言って戦線離脱してしまう仲間を一人でも出さないために未来へ向かって今、動き始めている」
亀田さんらは仕事がなくなったスタッフに補償ができないかとクラウドファンディングを始めました。すると、わずか10日間で目標の400万円を達成。
音楽プロデューサー・亀田誠治さん:「一抹の不安はあったんですけれども、皆さんがそこに応援したい、支援したい気持ちを持ってくれて、すぐにアクションを起こしてくれたことがすごく意味のあることだと思います」
今はさらに補償を上積みするべく、6月22日までに800万円のクラウドファンディングに挑戦し、今月30日現在、約600万円が集まっています。約300人に配るので1人あたりの額は大きくありませんが、貴重な生活費です。
舞台監督・山口尚志さん:「助かるところも多々あると思います。今度はこっちが恩返しする番だと思いますので、来年に向けての自分たちのモチベーションとやる気をすごい与えてくれたなと」
一方、肝心の日比谷音楽祭ですが、30日午後5時40分から音楽祭に出演予定だった布袋寅泰さんや一青窈さんらによるラジオの放送が予定されています。
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