国会では政府の判断で検察幹部の定年を延長できる法律の改正案について、野党側が反対するなか、与党は15日にも衆議院の委員会で採決に踏み切る構えです。

　（政治部・渡辺哲哉記者報告）
　世論の反発が高まるなか、自民党側は「きょう採決するしかない」とあくまでも強気です。
　無所属・芳賀参院議員：「今回の検察庁法改正の動機として、総理が自らの疑惑を検察に追及されたくない気持ちがあるのでは」
　安倍総理大臣：「（延長の）要件については事前に明確化することとしております。このため、内閣の恣意（しい）的な人事が行われることはなく、自らの疑惑追及を逃れることが改正の動機の一つといったご指摘も全く当たりません」
　この後に開かれる衆議院の内閣委員会では、自民党は野党の求めに応じて森法務大臣の出席を認めました。野党側は定年延長を認める基準を明確にするようただすほか、政府の判断で延長できる規定を恣意的な人事介入だとして削除するよう求めます。ある自民党幹部は、「森大臣の答弁次第で野党の抵抗がどこまで高まるかを見極めて採決するか判断する」としています。野党は内閣委員長の解任決議案の提出もちらつかせながら、採決阻止を目指します。
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