石川県知事が東京都民に観光アピール。
地元は困惑している。
3月31日78人、4月1日66人。
東京で依然、感染拡大が止まらない中、石川県知事から驚きの発言が。
石川県・谷本正憲知事「無症状の方については、石川県をご使用いただければね。新幹線もございますから、(東京から)2時間半で来られますから」
東京都民に向けて、「症状がない人は石川県に来てください」と、石川県内への観光をアピール。
この発言があったのは、27日。
金沢の観光名所・兼六園の無料開放を公表したあとのことだった。
石川県・谷本知事「自宅でずーっと自粛生活を続けるというのは、人間として耐えられない部分がありますよね。どこかで息抜きしたいという、その気持ちがあるとすれば、無症状の方については、石川県をご使用していただければね。新幹線もございますから、(東京から)2時間半で来られますから。東京から来る人はみんな感染してる可能性があるから一切受け入れないという、そんな鎖国制度を取ることはできない」
なぜこんな発言をしたのか、背景は…。
石川県では1月25日から3月12日に、7つの温泉地や金沢市内のホテルなど、主要宿泊施設でおよそ6万6,000人分のキャンセルがあり、観光へのダメージが深刻化している。
とはいえ、首都圏との往来を自粛するよう促す自治体が多い中での、この発言。
金沢市で聞いてみると…。
街の人は、「反対ですね。こんな時期にあえて言う必要はない」、「きょう名古屋から来ちゃっているので、人のことは言えないですけど、公の立場で発言力のある人がそういうことを言うのは、この状況だと不謹慎になってしまう」
そんな中、「コロナの状態でも、やっぱりいろいろ観光とかしてもらって、(街を)元気にしてもらうことも大事なので、予防とかしっかりしながらってところですかね」という意見も。
観光業が盛んな石川県にとって、観光客の激減は大きな痛手。
しかし、石川県で旅館を営む人は、「知事は宿泊業、観光業を応援するつもりでおっしゃったと思うんですけど、今は感染拡大阻止の方を優先すべきで、ありがた迷惑な話だと思う。(旅行者に感染者がいた場合)それが従業員に感染すると、封鎖とかになっちゃうと、余計に被害が拡大する気がします」と話した。
一方、今も長距離を移動せざるを得ない人たちは、どう感じるのか。
1日、羽田空港ではマスクや手袋を着用した人の姿が。
羽田空港にいた人は、「観光は日本全国に打撃があると思うので、知事という立場でそういうことを言うというのは軽率」、「気持ちはわかりますけど、今は人にうつさない、自分の身を守るということで精いっぱいなので」などと話した。
そもそも、症状がなければ旅行をしてもいいのか。
昭和大学病院・二木芳人客員教授「無症状であっても感染している、ウイルスを持っておられて、人にうつす可能性のある人もおいでになりますので、あまり、そういうふうな呼びかけを積極的にされるということは、少し問題あるかと思う」
FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/
チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/subscription_center?add_user=FNNnewsCH
(2020/04/01)