新型コロナウイルスの感染拡大で、緊急事態宣言を出すべきなのか、それとも出すべきではないのか。
ジャーナリストの木村太郎さんとお伝えする。

加藤綾子キャスター「緊急事態宣言をめぐって、政府と医師会で意見が分かれています。日本医師会は、もう宣言を出していただいた方がいいのではないかと言っているのに対して、一方、菅官房長官は、現状ではまだ緊急事態宣言が必要な状態ではないとしています。緊急事態宣言が発令されると何がどう変わってくるんでしょうか?」

フジテレビ政治部 高田圭太デスク「あらためてですが、今回、緊急事態宣言が出されると、不要不急の外出については、これまでも知事が要請などはしていましたが、法律に基づいて強い要請ができます。そして、学校、保育所などの使用停止、さらにイベントなどの開催制限。K-1なんかは知事が要請してもそのまま開催されましたが、法律に基づいた要請、そしてさらに強い指示までできることがポイントです。そして、医薬品や食料品などの保管も命令できる。臨時の医療施設に土地や建物を強制的に使用できるという強い措置ができます」

加藤綾子キャスター「これまでより強くして指示できるということになってくるわけですよね。ただしこの緊急事態宣言を出すには、2つの要件が必要になります。国民の生命や健康に著しく重大な被害を与えるおそれ。それから全国的かつ急速な蔓延により国民生活と経済に甚大な影響を及ぼすおそれ。この2つの要件を満たした場合に発令されるということになっています」

緊急事態宣言を出すべきか、出すべきではないか?

ジャーナリスト・木村太郎さん「とっくに出しておくべきだったと思っているんです。というのは、今の事態の考え方なんだけど、まだとんでもないことになってないと思ってる人がほとんどなんだけど、実は、とんでもないことになっているんじゃないかと。だいたい、1週間から2週間ぐらい遅れて数字がやってくるんですよね、感染者の。今見てる感染者は3月15日ごろ。これ覚えているかもしれないけど、あのころは、経済の方が規制よりも大事だねみたいな話があって緩んでたと思う。そこら辺からおかしくなってきて、19日の専門家会議が出たあと、なんか知らないけど、それは緩んでもいいんだと解釈する人がどっと増えたわけね。だから、これからいっておそらく来週の週初めぐらいにどんと増えるんじゃないかと僕は思っているし、そう思っている学者の方が多いようなので」

加藤綾子キャスター「この間の3連休とかも、そこに入ってくるわけですね」

ジャーナリスト・木村太郎さん「それから2週間後というと5日ぐらいの日曜日が危ない。そのためには今やっておかないと間に合わないことがいくつかある。それは何かというと防疫、防ぐためよりもむしろ重症者が死なないようにするためのことに力入れないといけない事態になっていると。それは何かといったら、ベッド数を増やすこと、人工呼吸器を増やすこと。それでベッドが必要だけど、今もうパンパンで、これ以上重症者が増えても入れるところがないくらいになってるわけ。これからどうやって増やすかといったら民間のベッドをどうにかしないといけない。そのとき、項目あったでしょ」

加藤綾子キャスター「緊急事態宣言で何ができるようになるかという」

ジャーナリスト・木村太郎さん「その中に強制があったでしょ。強制力があるのはそれだけなの。例えばオリンピック村を軽症、程度の軽い人に使おうかというといやだなんて言うじゃない。それを強制できることになるわけ。これを今やっとかないともう間に合わない。単に建物を徴用するだけじゃなくて、どこかの広場に、臨時にテントを張って作りますなんてときにも持ち主がやだって言ったら、やだって言うよね、きっとね。でも、そうじゃなくてこれが必要だからとそういう徴用ができる法律なの」

加藤綾子キャスター「確かに太郎さんのおっしゃる通り、この中で強制力を持つのはここだけですね」

ジャーナリスト・木村太郎さん「そこが一番この法律の大事なところで。最後に、もう1つ必要なのは、これは言いたくないけど、死体置き場。これ今アメリカで一番困ってる。冷凍することはできない。冷凍トラック50台ニューヨークが用意して、そこに今、死体を収容している。そういうための施設を使うためにも今用意しておかないと、これからじゃ遅すぎる」

加藤綾子キャスター「ウイルスは死体からも感染するんじゃないかというおそれがありますからね」

ジャーナリスト・木村太郎さん「志村さんのご家族も会えなかったでしょ。とっても大事なことなの、そこが」

教育経済学者・中室牧子さん「(緊急事態宣言を)出した方がいいのではないか思っております。慶応の先生たちのグループがLINEを使って調査しておられるんですが、それによると個人の行動変容、例えば手を洗うとか外出を控えるということは起きているけど、組織のほうの行動変容ですね。例えば、風邪をひいたという症状があるんだったら休むとか。
これは50%の人しかイエスと答えてない。時差通勤、テレワークは10%くらいの人しかイエスと答えていない。ですので、組織のほうの行動は変わっていない。これから4月に入って入社式があります、異動があります、転勤がありますとなると、そういった組織の中での行動が感染を広げることにならないかが懸念されますので、緊急事態宣言ということが前もって出されるということがあってよいのではないかとわたし自身は思っております」

加藤綾子キャスター「確かに緊急事態宣言が出されたほうが組織としても動きやすくなるということもありますね。風間さんは一方で出すべきではない」

フジテレビ・風間晋解説委員「政府は、これまで自粛の呼びかけという非常にソフトな対策で、ピークを低く、なおかつできるだけ先送りしようという対策をとってきているわけですよ。ところがこの緊急事態宣言は、ハードな路線への方針転換なわけですよ。だったら、今までのやり方の失敗をまず認めなければいけないというのが議論の筋じゃないかと思うので、そこなしに緊急事態宣言を出すような状況になりましたので出しましたというのはそれはないだろうと」

ジャーナリスト・木村太郎さん「筋を論じている余裕なんてないわけ」

フジテレビ・風間晋解説委員「筋を論じたくない人がそういうふうに言うんですよ」

ジャーナリスト・木村太郎さん「いや、そんなことをやってるうちにとにかく人が、バタバタとこれから死ぬことになるから、とにかくこれを出しておかないといけない」

フジテレビ・風間晋解説委員「筋はすぐに認められるわけですから。それをちゃんと踏んでからいきましょうよということですよ」

ジャーナリスト・木村太郎さん「その議論がずっと全部対応を遅らせてきてる。要するに、これは強烈な指導力を持って、右から左へこうじゃなきゃいけないとやらなきゃいけないのが、必ずそこで根回しだ、筋だという話が出てくると全部だめになってく。だから、それやっちゃだめ」

加藤綾子キャスター「高田デスクはいつ宣言されると思いますか?」

フジテレビ政治部 高田圭太デスク「いつというのは、なかなか時期では言えないですが、やはり判断要素はあります。まず、日本医師会が東京で1日100人という目安を言いました。政府は、これについては直結するものではないと言っているのですが、しかし、100人いった場合にじゃあなんでやらないんだという声が高まってくることがあるので、当然政府にとっても判断する要素に結果的になると思います。そして、もう1つ感染爆発の鍵を握っている大事な感染経路不明の人がいかに急増するかを見極めたうえで、これが一気に増えることがあれば、早いうちもあるかもしれないし、ただ、政府はやっぱりギリギリまで見極めたいという考えが強いといったところです」

(2020/03/31)

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