取材班が向かったのは、成田空港。

非常事態宣言が出されたスペインからの帰国者が相次いでいた。

スペインから帰国した留学生「大学側から、留学プログラムを中止にするから帰ってこいとメールが来たので、やることがなくなって帰ってきた」

感染者の急増により、スペインの街の様子は、ここ数日で一変したという。

スペインから帰国した留学生「最初は、(子どもは)学校がお休みだからサッカーしたり、買い物したりしてたけど、気がついたら、みんな外に出なくなっちゃって」

感染拡大の中心が、中国から移ったヨーロッパ。

現地では今、何が起きているのか緊急取材した。

7,700人以上が感染し、死者が300人に迫るスペイン。

緊急事態宣言は全土に出され、世界中から観光客が集まるバルセロナの名所「サグラダ・ファミリア」にも人影がない。

同じく、普段なら多くの人でにぎわうプラド美術館も、15日は、広場にも誰もいない。

街の至るところで目についたのは、警察官の姿。

出歩く人々に、外出を控えるよう呼びかけていた。

日本人観光客「マドリードに来た瞬間に、ただならぬ…。さっき歩いていたら、警察の人に早く帰れと言われたので、スーパーでも寄って、食べ物買って(ホテルに)帰ろうかな」

呼びかけは、地上からだけではない。

拡声器を搭載したドローンを投入し、人々の頭上から「不要不急の外出は控えてください」とアナウンスしていた。

状況は、感染者が5,000人を超え、120人の死者が出ているフランスも同じ。

観光大国が大打撃を受けていた。

観光客に話を聞くと。

観光客「フランス全土が隔離される前に、最後のチャンスと思い、思い切ってパリへ来ました」

街で唯一、人であふれているスーパーマーケット。

カフェやレストランなどの店舗が全面閉鎖となる中で、営業を許されているスーパーや薬局には、多くの住民が詰めかけていた。

しかし、店に入ってみると。

トイレットペーパーが置かれていた棚には、全く残っていない。

パスタは、ほとんど売り切れていた。

取材班は、12歳の子どもを持つパリ在住の日本人女性に話を聞くことができた。

フランス・パリ在住の寺尾恵さん「カフェもない、レストランも閉まるとなると、パリらしさが、フランスらしさが…。とにかく早く終わってほしい」

一方、感染者およそ2万5,000人、死者およそ1,800人と、ヨーロッパ最大の感染国となったイタリア。

外出自粛措置が取られる家の窓辺やベランダからは、音楽が響いていた。

住民同士が窓辺で歌い合う、“お隣さんオペラ”。

今、イタリアでは、住民たちが歌や楽器演奏でお互いを励まし合う動きが広がっている。

こうした音楽の輪は、ヨーロッパ各地でも。

感染拡大の中心地、ヨーロッパ。

16日、ついに中国本土の感染者と死者数を、中国以外の数字が初めて超えた。

新型コロナウイルスとの世界的な闘いは、新たな局面に入っている。

(2020/03/16)

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