中国の1月と2月の経済統計が発表され、小売売上高や工業生産、それに固定資産投資が、1年前と比べてデータをインターネット上で確認できる1998年以降、初めて減少しました。
新型コロナウイルスによる中国経済へのダメージが、改めて浮き彫りとなりました。
中国では旧正月の休みが1月から2月にあるため、主要な統計はこの2ヵ月分がまとめて発表されます。
中国の国家統計局によりますと、消費の動向を表す小売売上高は、1年前と比べて20.5%の減少で、1998年以降、初めてのマイナスとなりました。
新型肺炎の感染拡大の防止のため、飲食店や商業施設が営業できなかった上、外出を自粛する人が増えたことから大幅な減少となりました。
一方、食料や日用品の購入のため、インターネット通販は伸びています。
また工業生産は、1年前と比べて13.5%の減少で、こちらも初めてのマイナスです。
工場が再開できず、自動車やスマートフォンの生産などが大きく落ち込みました。
企業の生産設備やインフラなどへの固定資産投資も、1年前と比べて、24.5%減少と初めてのマイナスを記録しました。
さらに2月の都市部の失業率が6.2%と去年12月から1ポイント悪化し、2018年から現在の調査方法で発表して以降、最悪となりました。

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