新型コロナウイルスが世界規模で感染の拡大が続いていることで、東京オリンピックの開催について風向きが今、変わってきている。

これほど風向きが変わってくるというのは想定外だったのだろうか。

ナビタスクリニック新宿・濱木珠恵院長「あり得るかなというシナリオの1つには入っていたと思います。1月の時点でWHO(世界保健機関)はこの状態が国際的に健康保健衛生の緊急事態であるということは言っていますので、そこからくるところにきたかなと感じています」

ついにオリンピック開催の是非にまで問題が広がっているわけだが、その発端といってもいいと思われる、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高橋治之理事の「開催できない場合、1年か2年、延期が現実的だ」という発言。

そして12日、WHOが現在の感染状況について、世界的大流行を意味する「パンデミック」という言葉を使った。

こうした中、開催の中止を否定していたバッハ会長も12日、「WHOの勧告に従う」と表明し、さらにトランプ大統領も日本時間の13日未明、「無観客での開催よりも1年延期すべきかもしれない」という発言をした。

感染拡大は、2020年に入ってずっと続いているわけだが、なぜ、このタイミングでオリンピック開催の是非が問われるようになったのだろうか。

濱木院長「最初の段階では、中国とか日本とかアジアの問題という形だったのが、ヨーロッパ大陸のほうにも広がり、アメリカほうにも広がり、地域が広がったので、パンデミック宣言が出された。そうすると、例えば日本国内で制圧できたとしても、また海外の方が日本に来るのか。オリンピックって世界的なイベントですので、また人の動きが出てきたときにどうなるかというのがあるので、少し、考えをもう一度見直そうという時期になったと思います」

風間晋解説委員「IOC(国際オリンピック委員会)とWHOの関係だと思うんですね。バッハ会長がWHOの助言に従うと言い、WHOは、これは抑え込めるパンデミックだといっているわけですね。ということは、東京で予定どおり開催するためには、日本はパンデミックを新型コロナウイルスをしっかり抑え込んでいる国だというふうに、WHOに認められるということが、開催の必要条件かなと思いますけどね」

東京大会の開催の是非を判断する期限については、橋本オリンピック・パラリンピック担当相は「5月末が大きな基準」と述べている。

ただ、感染拡大の終息の見通しは立っていない。

もし、新型コロナウイルスの感染拡大が収まらずに、東京オリンピックの開催が中止となった場合の経済への影響、試算によると「6,600億円マイナス」という見立てがあるという。

「五輪の開催が中止されたときの影響っていうのは、6,600億円だと思いますが、それ以外のものの影響も無視できないのではないかなというふうに思うんですよね。例えば、生産減少の影響というのは、直接的なものだけでなく、サプライチェーンを通じて全国に波及をするということがあります。例えば、東日本大震災ですと、被災地での直接的な生産の減少は100億円ぐらいなんですが、サプライチェーンを通じて、実は11兆円ぐらい100倍くらいのマイナスの影響があったのではという研究があります。したがって、サプライチェーンを通じた全国への波及というものの影響が1つ、非常に深刻なんじゃないかというふうに思われますので、そこは注意して見なければいけないと思います」

ある情報では、経済損失7.8兆円ほどにまでのぼるんじゃないかというようなデータもあるという。

また、もしもオリンピックが予定どおり開催された場合、濱木院長によると、どんな応援にも感染拡大のリスクがともなうということだが、どういうことだろうか。

濱木院長「無観客ではなく観客が入った状態ということですが、基本は飛沫(ひまつ)感染と接触感染です。そうすると、大声でしゃべる大声でワーッと応援するとか、競技によっては指笛もした場合、飛沫感染になりますよね。あと、もちろん指を口に突っ込むので接触感染ともなります。あとは、盛り上がるので、いろんな人と知らない人とまでハイタッチすると、手にいろんなものがついて広がりますし、ハグも顔が近くなりますのでリスクがあります」

スポーツの喜びをどうわかち合えばいいのかという難しさも出てくる。

開催可否の決断までは、あと2カ月に迫っている中で、IOCはどのような決断を下すのか、注目されている。

(2020/03/13)

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