日本国内で初めての死者が確認された新型肺炎。
亡くなった女性の親族のタクシー運転手の感染が確認されたほか、和歌山では医師と患者も。
そして14日は、沖縄でタクシー運転手の感染が明らかになるなど、全国に広がっている。
新たに沖縄県でも感染者が出た新型肺炎。
その人物は、タクシー運転手の60代の女性。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が、沖縄・那覇に立ち寄った際、アジア系外国人の乗客4人を乗せたと話しているという。
街の人は「誰が感染しているのかわからない。いつのまにかわたしたちも感染しているというのが一番怖い」、「いまも電車に乗ってきたので、どこも触らないように乗っていた」などと話した。
神奈川、東京、和歌山、千葉、そして沖縄。
国内での感染拡大が次々と明らかになる新型肺炎。
不安を増幅させているのが、感染経路がはっきりしないケースが出てきたこと。
和歌山で確認されたのは、済生会有田病院に勤務する50代医師の感染。
さらに、同じ病院に一時入院していた70代の男性も感染し、重症であることがわかった。
50代の医師は、1月31日から発熱などの症状があり、その後、自宅療養。
70代の男性が入院したのは、医師が自宅療養に入ったあとだったことから、県は直接感染したのではないとみている。
しかし…。
和歌山県知事会見「ちょっと本人(70代男性)が重症ですから、あなたは誰と会いましたかとか、そういうのはギリギリ聞けない状態であります。もちろん感染源も調査中ですけど、これはもっと難しいかもしれません」
神奈川県では13日、国内初となる死亡例が確認された。
亡くなったのは、80代の女性。
同じく感染が確認された、都内に住む70代のタクシー運転手の義理の母親だった。
FNNの取材により、このタクシー運転手の男性が1月、屋形船で開催された組合の新年会に出席していたことが判明。
組合の新年会には、ほかの運転手やその家族など、およそ70人が参加していたという。
不特定多数の人々を乗せるタクシー運転手の感染が明らかになったことで、街には不安が広がっている。
街の人「密室空間にいると、感染力が高まると思う」
東京と沖縄で相次いで明らかになった、タクシー運転手の感染。
不特定多数の客を乗せる交通手段とあって、客側と運転手側、双方に不安が広がっている。
街の人「タクシーには必要時、乗ることがあるので、いつ感染してもおかしくないという恐怖感がある」
タクシーの車内で感染する可能性があるのは、どのような場合なのか。
タクシー会社の協力を得て、検証した。
運転手までの距離は、およそ1メートル。
せきやくしゃみで飛沫(ひまつ)が飛ぶ距離。
さらに、この距離がぐっと近づく可能性があるのが、行き先を告げるとき。
行き先を伝える際にスマホなどで地図を見せると、距離はずっと近づき、35cmほどに。
運転手歴18年・浅野貴之さん「お話をされているときは、このように面と向かいますので、せき込まれると、すごく非常に不安ではあります」
そして、最も警戒するのが、支払い。
運転手歴18年・浅野貴之さん「小銭でしたら、なるべく手のひらの近くにお渡しするよう心がけていますので、最短で手と手が触れあうことも多々あります。できれば触れないようには心がけているつもりですけれども」
このタクシー会社では、運転手にマスクの着用を奨励。
さらに、客が降りたあとに触れた部分をアルコール消毒することで、車内での感染拡大を予防しているという。
運転手歴18年・浅野さん「密室の中に居る営業方法なので、不安がたくさんあります」
(2020/02/14)
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