「青ガエル」とは、何のことかわかるだろうか。

10代「青ガエル? 知らない」

10代「信号?」、「信号わたしも考えた」

答えは、渋谷駅前にある「緑の電車」。

渋谷駅のシンボル「ハチ公像」の目の前に置かれ、待ち合わせスポットとしてもおなじみの、東急・5000系電車の愛称「青ガエル」。

今、渋谷駅周辺は“100年に一度”とされる大規模再開発が進行中。

実はその影響で、この青ガエルも駅前から消えてしまいそうだという。

40代「待ち合わせに使っている方が多い。(なくなったら)この中から探すのが大変」

30代「寂しいですね」

そもそも、この電車はなぜこの場所に置かれることになったのか、取材班は青ガエルの内部に潜入。

さらに、“渋谷のプロ”に聞いた、気になる待ち合わせの“新スポット”を取材した。

10日、取材班が渋谷駅前で出会ったのは…

20代の女性「カフェがあるんですけど、そこに行きたくて友達と待ち合わせしているんですよ」

カフェに行くため、友達との待ち合わせに向かうという女性。

20代の女性「(待ち合わせ大変?)ハチ公前とかで会うのが楽なんですけど、人が多いから」

歩くこと数分、到着した待ち合わせ場所は…

20代の女性「緑の電車のところとかって。待ち合わせがここってこと。(ここって?)緑の電車」

待ち合わせの目印は、“緑の電車”。

その名も「青ガエル」。

かつて、東横線などで活躍した東急・5000系車両。

渋谷の待ち合わせ場所として、長年親しまれてきたこの電車が、今、駅前から姿を消そうとしている。

9日に明らかになったのが、青ガエルを秋田・大館市に移設する計画。

大館市は、青ガエルを長年見守ってきた忠犬ハチ公の“ふるさと”。

20代「ハチ公前だと、どこにいるかわからないので(ここ)。(全部なくなるかもしれないが?)えー悲しい…」

渋谷駅前では、あの「ハチ公像」と並ぶ“待ち合わせの定番スポット”として親しまれてきた。

1954年、渋谷 – 桜木町間を結ぶ東横線の車両としてデビューした東急・5000系。

当時としては画期的な“超軽量型”の電車で、その鮮やかな緑色と丸みを帯びた見た目から「青ガエル」と呼ばれ、1980年代まで活躍した。

その後、2006年10月に、現在の渋谷駅前に設置された。

ちなみに、何のためにここにあるのか知っていますか?

10代「さっき見たら中に人がいたから、何やってるのかなと思って」

そこで取材班は、青ガエルの内部へ。

中に入ってみると、座席が残されている部分もあるが、観光案内のカウンターになっていた。

古びた座席が、かすかに当時の面影を残す一方、車内はほぼ一新。

そこには、英語の観光パンフレットが置かれていた。

実際、観光案内を受ける外国人観光客の姿も。

2013年からは、外国人旅行者向けの観光案内所になっていた。

来ていた観光客に聞いてみると…

オーストラリア人観光客「グリーントレインと書いてあった。ウェブサイトに書かれてたよ」

ドイツ人観光客「英語が話せる人が手助けしてくれるから、とても助かるよ」

外国人観光客にとっては便利な観光案内所。

そして、わたしたちにとっては、わかりやすい“待ち合わせスポット”として親しまれてきた青ガエル。

同様に、今後“移転”する可能性があるのは、この電車だけではない。

渋谷駅のシンボル「ハチ公像」も、大規模再開発の影響で移転するかもしれない。

20代「(渋谷駅周辺は)待ち合わせしにくいので、また新しいところ探さないといけない」

20代「渋谷は(待ち合わせが)大変じゃないですかね? 駅ナカだと、ゴチャゴチャしている。なのでもう…訳がわからない」

ではこの先、渋谷の待ち合わせには、どこを選べばいいのか。

そこで取材班は、新たな渋谷“待ち合わせ攻略法”を聞くべく、“渋谷のプロ”と待ち合わせ。

しかし、多くの路線が乗り入れ、ただでさえ構造が複雑な渋谷駅だが、再開発の工事の影響で、さらに難攻不落の迷宮状態に。

やっとの思いで合流できたのが、渋谷を追い続けて30年以上、シブヤ経済新聞の西樹(にし・たてき)編集長。

聞けば、西編集長には、待ち合わせの最新の“おすすめスポット”があるんだとか。

渋谷駅東口の「B7出入り口」から地下に下り、たどり着いたのは…

西編集長「渋谷駅東口地下広場という名前の場所。田園都市線、半蔵門線、東横線が近い。交通の便がいい、雨に濡れない。非常にいろんな形で待ち合わせのニーズに応えられる」

2019年11月にお披露目されたばかりの「渋谷駅東口地下広場」。

東急線のみならず、JR山手線や東京メトロ、さらにはバスターミナルとのアクセスがいいことに加え、周囲にはカフェもあり、待ち合わせにうってつけなんだとか。

さらに、マークシティの前やスクランブル交差点前のスターバックスなどをあげた西編集長。

そのポイントは。

西編集長「これから再開発がいろいろあり、渋谷も街が変わりますが、おそらくここは(マークシティ前などは)変わらないと思う。それは結構、強み」

再開発で進化に進化を重ねる渋谷。

この先も、工事などの影響を受けない場所を選ぶのが重要という。

(2020/02/11)
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