昭和の歌姫、美空ひばりさん。
「紅白歌合戦」では、その歌声がAI(人工知能)技術で復活し、話題になった。
わたしたちの生活にも身近になりつつあるAI。
ところが、そんなAIをめぐるトラブルで、休日返上で作業をすることになった人たちがいる。
いったい、何があったのか。
20代男性「AIスピーカーが家に3、4台くらいおいてる」、20代女性「Siriよく使いますね。毎朝天気を聞きます」
最近、より身近になってきたAI。
そのAIが、映画さながらに崩壊する騒動が起きていた。
騒動が起きたのは、さいたま市役所。
認可保育所を管理する保育課だった。
取材班がその保育課へ向かうと、行っていたのは保育園の希望者に選考結果の書類を送る作業。
しかし、実はこれ、1月中に終わらせたかった作業だった。
そのわけは…。
さいたま市が導入した、誰をどこの保育園へ入れるのかを、わずか数秒で自動的に選んでくれるAI。
パンフレットには「わずか数秒で算出」とうたい文句が書かれている。
さいたま市では、9,000人の希望者がおり、それぞれの条件を点数化。
2019年まで、30人体制で合計1,000時間かけて選考を行っていた。
しかし、AIなら数秒で結果が出るという。
こうしたAIの導入には、子どもを持つママたちから好意的な声が。
母親「AIとかで自動的にやってもらった方が、公平でいいんじゃないか」、「ギリギリだと、いつから働けるのかとか1カ月前にわかっても心の準備ができないので、なるべく早い方が安心する」
ところが、1月7日、そのAIを使って選考を行うと、システムにトラブルが発生した。
その原因は、保護者からのたくさんの要望をAIに覚えさせすぎたこと。
処理が追いつかずに、パンクしてしまった。
30代女性「ちゃんとした基準で査定してくれるのか心配」
壊れたAIは修理に3日かかり、その後、職員は3連休を返上して残業する事態となった。
その一方で、大きな成果もあったという。
さいたま市・大久保貴至保育課長「勤務時間は、従来、約1,000時間あったのが約500時間に短縮することができた。負担は軽減できた」
さいたま市は今後、再びテストを行い、2021年の選考に備えるという。
(2020/02/07)
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