香港では4日、中国本土以外では2人目となる新型コロナウイルスの死者が出ました。香港では地元政府への対策を求めて医療関係者がストライキを始めましたが、この行動には「別の思惑」もありそうです。

 感染拡大への危機感をあらわにするのは、香港の医療従事者で作る労働組合のメンバーです。香港政府は先月28日、中国本土からの人の移動を大幅に制限すると発表しましたが、労働組合のメンバーは感染拡大を食い止めるため、中国本土と香港との境界を完全に封鎖するよう訴えていて、医療関係者の一部は今月3日からストライキを始めました。
 ストライキ中の言語療法士:「必ず境界を封鎖しないといけない。(新型)コロナウイルスを持つ人を止めないと医療に関わる仕事はすべて無駄になる」
 中国本土の渡航者や直近で渡航歴のある人の入国を拒否する動きが世界で広がるなか、死者も発生した香港が早急な対策を求めていると受け止めることもできそうですが、この「抗議の声」には別の思惑もあるとみられます。
 先月26日の香港の様子です。感染拡大を受けて臨時の「検疫施設」が設置されようとする計画に対してデモ隊が抗議行動を始めて警察が収拾を図ろうとするなど、去年から続く反政府デモが思い起こされる光景です。新型ウイルスの感染拡大以前から地元政府や共産党指導部への「不信感」がくすぶっていた香港。去年11月の区議会議員選挙で圧勝した民主派が勢いを増すなか、「反政府運動」が再び盛り上がりを見せる可能性が出てきています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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