中国はあす、建国70周年を迎えます。
北京では大規模な軍事パレードの準備が進められていますが、その節目に合わせて激しさを増しているのが、香港でのデモです。
香港で取材を続けている菅野記者に聞きます。
(菅野記者)私は今香港中心部の公園に来ていますが、こちらではきょう昼すぎから中高生によるデモ集会が行われています。
この集会は「学校をボイコットし、政府に抗議をする」という趣旨で、集まっているのが中高生ということもあり落ち着いた雰囲気になっています。
ただ、会場のすぐ近くでは警察が待機していて、予断は許さない状況です。
29日のデモは警察の許可がおりていませんでしたが、数万人の市民が集まって昼前に始まりました。
警察はかなり早い段階から催涙弾や放水車で制圧を試みていましたが、デモ参加者が圧倒的に多く、火炎瓶や石を投げつけるなど応戦したため、衝突は深夜まで10時間以上も続きました。
警察は現場で29日100人以上を拘束したほか、30日もデモの中心となっていた市民らを自宅まで出向いて摘発していて、少なくとも20人以上が逮捕されたとの情報もあります。
建国70周年を前に中心メンバーの摘発を進め、弱体化を狙っているとみられます。
あす10月1日は、朝から少なくとも3つのデモが予告されています。
警察は今のところ許可を出していませんが、建国70周年ということでSNS上ではデモへの機運が高まっていて、再び激しい衝突も見込まれています。