ことし起きた自然災害の1つ、台風19号による被害の発生からおよそ2カ月半がたちました。集落への唯一の道路が崩れ落ちた東京・奥多摩町の日原地区では年末を迎えた今も孤立状態が続き、地域の人たちの不安は解消されていません。
10月の台風19号は東京都内でも各地で川の水があふれ、大きな傷痕を残しました。都内で最も西にある奥多摩町でも、町内の日原地区へ向かう唯一の道路が崩れ落ち、およそ2カ月半がたつ今も住民の孤立状態が続いています。崩落した現場には仮設の歩道が設置されて人の行き来はできるようになりましたが、依然として車は通れません。崩落現場から6キロ先の集落へは仮設の歩道を歩いて渡り、そこから車に乗って向かうことになります。
集落にはおよそ40世帯の70人ほどが暮らしています。台風の直後は一時断水もありましたが、今は生活に欠かせないライフラインは復旧しています。しかし、地域住民のおよそ6割が70歳以上というこの地区では車が使えないことが重い負担となっています。一日も早く道路が復旧することが今の町民たちの願いです。